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安倍晋三元首相の国葬、首都圏自治体の対応は 小池知事「参加したい」 岸本・杉並区長「多くの疑問」 - 東京新聞

 27日に予定される安倍晋三元首相の国葬を巡り、関東地方の自治体や議会も対応を迫られている。賛否で世論が割れる中、東京都など複数の知事が国葬に出席する意向を示す一方、国葬に反対する意見書を可決する地方議会も出てきた。

◆埼玉、千葉、神奈川の知事も前向き

 東京都の小池百合子知事は9日の定例会見で、安倍元首相を「功績を多としたい」と評価した上で「(国葬に)ご案内いただければ参加したい」と述べた。神奈川県の黒岩祐治知事や千葉県の熊谷俊人知事、埼玉県の大野元裕知事も参加に前向きだ。

 政府は自治体に弔意の表明を求めない方針だが、千葉県は県庁に半旗を掲げると決めた。「各国首脳が来日する中、弔意を表明していない状況がふさわしいのか疑問」と熊谷知事。埼玉県も半旗掲揚を予定。東京都、神奈川県は未定だ。

◆半旗掲げる横須賀市、足立区 世田谷、杉並区は黙とうも行わず

 市区町村レベルでは温度差がある。 

 神奈川県横須賀市は5日、「省庁が半旗にするなら市庁舎や行政センターで半旗を掲げる」と早々に発表。東京都足立区の近藤弥生区長は9日の会見で「区の公共施設で半旗を掲揚する」と表明した。

 一方、世田谷区や杉並区は半旗掲揚や黙とうは行わない。世田谷区の保坂展人区長は7日の会見で「(岸田文雄)首相がなぜ国葬という選択をしたのか。世論の賛否が分かれる中で、分断が新たに起こることは望まない。区の庁舎や学校などでの半旗掲揚など特段の対応をしない」と明言。杉並区の岸本聡子区長は5日の会見で「多くの疑問が国民の中で共有されている。その状態を1人の国民として危惧している」と指摘。岸本区長自身は先月、区内の国葬反対デモに参加している。

 「国葬には疑義がある」と本紙の取材に答えたのは東京都多摩市の阿部裕行市長。安倍元首相が旧統一教会の関連団体集会にビデオメッセージを寄せていたことなどを踏まえて「社会的問題があるような団体と関係が深かったとされる。国民が疑問に思うのは当然。子どもにも説明がつかない」。

 国葬会場の日本武道館を抱える千代田区は対応を検討中だ。区役所は、厚生労働省や国土交通省など中央省庁の出先機関と同じ合同庁舎内にある。担当者は「国機関が半旗掲揚する隣でやらないのもどうかと…」と悩ましげだ。

◆葉山町議会は「反対」 小金井市議会は「行わないこと求める」

 一部議会の動きも急だ。

 神奈川県葉山町議会は6日の本会議で、「安倍元首相の国葬に反対する意見書案」を可決し、7日に岸田首相や衆参両院の議長宛てに送付した。

 意見書は近藤昇一町議(共産)が提出。議長を除く13人中、共産、立憲民主などの8人が賛成した。意見書では「法治主義にも財政民主主義の原則にも違反する」と指弾。近藤町議は取材に「閣議決定のみで実施を決め、国会で予算審議もしないのはおかしい。葉山町で同じようなことをやったら許さない、という気持ちだった」と語った。

 葉山町に続くように東京都小金井市議会も9日の本会議で、「『国葬』を行わないことを求める意見書」を賛成多数で可決し、同日、岸田首相らに郵送した。今後、他の地方議会に波及する可能性もある。

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