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コロナ感染再拡大5類移行前の3倍超 第9波懸念高まる - 日本経済新聞

新型コロナウイルスの感染が広がっている。厚生労働省は30日、19日から1週間の感染者数が定点医療機関1カ所あたりで平均6.13人と前週比1.09倍だったと発表した。感染症法上の分類が5類に移行する前の3.4倍で増加傾向が続く。感染「第9波」への懸念が高まる。

都道府県別では沖縄県の感染者数が39.48人と最も多い。国立感染症研究所が推計したデータと比べると、同県では22年末からの第8波並みの感染拡大が生じているとみられる。

全国の新規入院者数は4567人で横ばいだった。ただ病床使用率は5類移行直後の5月10日時点の9%から6月21日時点は16%に高まった。沖縄県は59%と全国で最も高く、救急搬送の患者を受け入れられないケースも報告される。

流行の中心となっているのはオミクロン型の派生型「XBB」だ。専門家もこの変異ウイルスに注意を呼びかける。

東邦大学の舘田一博教授は「XBBによる感染拡大が夏の第9波をつくる可能性は十分にある」と警鐘を鳴らす。対策として前回の接種から4カ月以上たった高齢者らへのワクチン接種や医療機関での治療薬の処方が必要だと訴える。

厚労省は9月にも始める5歳以上を対象としたワクチン接種でXBBに対応したワクチンの導入をめざしている。舘田氏は、現在高齢者らが接種するオミクロン型の派生型「BA.5」に対応したワクチンでも効果は十分にあると分析する。

政府の対策には不安が残る。厚労省によると、新型コロナの治療に対応する医療機関は5類移行前の4.2万カ所から4.8万カ所に増えた。将来の目標とする6.4万カ所には遠い状況だ。

感染がこのまま拡大すれば、マスクなどの対策が自主判断となってからは初めての事態となる。過去の流行時に医療が逼迫した教訓を生かし、体制整備などで先んじた対策が求められる。

政府はコロナ感染の調査について5類移行に伴い、感染者数を毎日集計する「全数把握」をやめた。移行後は一部の医療機関から週ごとに報告を受ける「定点把握」に改めた。

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