東京都港区の東京メトロ南北線白金高輪駅で男性会社員(22)が硫酸とみられる液体をかけられ重傷を負った事件で、警視庁は27日、傷害容疑で静岡市の職業不詳花森弘卓容疑者(25)の逮捕状を取り、全国に指名手配した。事件翌日に静岡駅構内の防犯カメラに写った画像などを新たに公開。2人は大学で同じサークルに所属していたといい、警視庁は事件との関連を慎重に調べている。

警視庁によると、花森容疑者は身長約170センチの小太り。防犯カメラの映像で、花森容疑者とみられる男が事件当日の24日に静岡市から上京し、港区の東京メトロ赤坂見附駅付近にある男性の職場周辺で確認されたことが分かった。事件後、同日中に品川駅から新幹線に乗り、帰宅した。

25日午後には静岡駅構内で姿が確認されており、同庁がその後の行方を追っている。27日までに自宅を家宅捜索した。

捜査関係者によると、男性は事件直前、赤坂見附駅から乗車して溜池山王駅で乗り換え。男が同駅から男性と同じ車両に乗り、三つ先の白金高輪駅で男性と同じドアから下車、数メートル後ろを歩き、追い抜きざまに液体をかける様子も確認された。

指名手配容疑は24日午後9時すぎ、白金高輪駅の上りエスカレーターで硫酸とみられる液体を男性にかけ、顔などにやけどを負わせ、両目の角膜を損傷する約6カ月のけがを負わせた疑い。

事件では、エスカレーターで男性の後ろにいた女性(34)も、床にこぼれた液体で転倒し、足をやけどした。(共同)