韓国軍合同参謀本部は11日、北朝鮮が同日午前7時27分ごろ、弾道ミサイルと推定される飛翔（ひしょう）体を発射したと明らかにした。内陸部から日本海に向け1発を飛ばしたと分析した。日本政府も弾道ミサイルの可能性があると発表した。
岸信夫防衛相は同日の記者会見で「内陸部から少なくとも1発、東方向に発射した」との見方を示した。射程について「通常の弾道軌道とすれば700キロメートル未満で、落下したのはわが国の排他的経済水域（EEZ）外と推定される」と話した。
松野博一官房長官は航空機や船舶への被害は「確認されていない」と説明した。「平和と安全を脅かすもので強く非難する」と表明した。
韓国政府は強い遺憾を表明した。聯合ニュースは音速の10倍近くの速度で飛行したと報じた。
北朝鮮は5日にも「極超音速型」と主張するミサイルを発射した。国連の安全保障理事会は10日に緊急会合を開き、日米英などが「複数の安保理決議の明確な違反だ」と非難していた。発射が確認されるのは2022年に入り2回目となる。
岸田文雄首相は11日、首相官邸で記者団に「北朝鮮が継続してミサイルを発射していることは極めて遺憾だ」と述べた。①国民への迅速な情報提供②航空機、船舶の安全確認の徹底③不測の事態に備えて万全の体制をとる――の3点を指示した。
林芳正外相は記者団に「関係国と緊密に連携する」と語った。
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