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「わあっ」と叫び声、なぜおりの外にトラ? 那須サファリパーク事故 - 朝日新聞デジタル

小野智美

 那須サファリパーク(栃木県那須町)の飼育員3人が、飼育するベンガルトラにかまれるなどした事故。襲ったのは、おりの中にいるはずのトラだった。前日夕方に担当飼育員が獣舎内への収容を確認したかどうか不明だという。

 葛原直人支配人(46)によると、5日午前8時17分、女性飼育員(26)が獣舎が並んだ施設内に入り、園の安全確認をするために通り抜けようとした。もう1人の男性飼育員(21)は、安全確認後に電源を入れるため外に待機していた。5日は凍結があり、園の安全確認にふだんは通らない施設内を通ったという。

 獣舎は通常、夕方のトラ収容後に施錠する。だが、11歳のオス「ボルタ」はこの日朝、獣舎外にいた。「わあっ」という叫び声に、この男性飼育員が見ると、「キーパー通路」に女性飼育員とトラがいたという。

 キーパー通路と一番端の動物のいない獣舎の間の扉も、その獣舎と「アニマル通路」の間の扉も開いていたので、女性飼育員が「アニマル通路」でボルタに遭遇した可能性もある。

 別の男性飼育員(24)と施設内の「前室」の奥にいた別の女性飼育員(22)が駆けつけ、相次いで襲われた。午前8時55分ごろ、獣医師が麻酔銃をうち救助。葛原支配人が119番通報したという。

 獣舎の扉はワイヤ式ロープで開閉し、閉めた後は施錠する。ボルタが収容されていたはずの獣舎の扉は閉じて施錠してあった。

 4日もボルタは園に出ており、閉園の午後4時半すぎには獣舎に戻る予定だった。獣舎には餌の肉を用意していたが、5日、餌の肉はそのまま残っていた。4日の閉園後、同日担当の飼育員2人は、ボルタが「アニマル通路」まで戻ったことは確認しているが、獣舎に戻ったことを確認したかどうかは不明だという。

 葛原支配人は記者団に対し「徹底的に原因追及し、二度とこういう事故の起きないように万全の対策をとりたい」と話した。

 日本動物園水族館協会によると、園の事故で負傷者が3人にもなった例は聞かないという。(小野智美)

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