熊本県八代市の私立秀岳館高サッカー部の男性コーチが部員への暴行の疑いで書類送検された問題で、高校が男性コーチを懲戒免職処分にしたことが18日、県への取材で分かった。段原一詞前監督は退職願を提出し、高校は受理した。県は17日夜に連絡を受けたという。

県は17日、刑事処分を待って高校として最終的な対応を決めるとの報告内容を発表。同日夜になって高校から「生徒が動揺しており、早く安心して学校生活が送れるようにしたい」として処分を急いだと説明を受けた。

蒲島郁夫知事は18日の記者会見で、免職や退職で真相解明が難しくなる可能性を問われ「コーチや監督の身分がなくなっても事実究明に協力いただきたい」と述べた。

秀岳館高では、サッカー部員が暴行されている動画の交流サイト(SNS)への投稿が4月20日に発覚。八代署が同25日、暴行容疑で男性コーチを書類送検した。

高校は4月26日付で段原前監督と男性コーチを謹慎にし、サッカー部の活動は継続。県は今月11日に文書での報告を求め、13日に提出されたが、県は「不足している事項もあるので、追加の報告を求めていく」としていた。(共同)