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知床観光の灯を消すわけにいかない…大型観光船、20人乗せて運航開始 - 読売新聞オンライン

 知床半島沖の観光船沈没事故を受けて営業運航を延期していた大型観光船「おーろら」(491トン)が20日、今季の運航を始めた。午前10時半発の第1便には、乗客約20人が乗船。北海道斜里町のウトロ漁港を出発し、カムイワッカ湯の滝付近で折り返す約1時間半のコースを遊覧した。

 運航する道東観光開発によると、おーろらは大型船のため、小型の観光船よりも、沖を運航する。当初は4月28日に運航を開始する予定だったが、事故発生を受け、行方不明者の捜索協力や安全確認のため運航を先送りしていた。

 この日は午前と午後に1便ずつ運航し、午前の便では、気温が上昇して半袖の乗客の姿も。岸を離れて船首を知床岬方向に向けて進んでいくと、切り立った断崖や雪の残る羅臼岳などが視界に広がり、ヒグマなどをスマートフォンで撮影する人の姿が見られた。

 沈没した「KAZU I(カズワン)」の潜水捜索を行っている作業台船「海進」は、距離があり、海上のもやが濃いため肉眼では確認できなかった。

 運航にあたり、道東観光開発は海難事故に備えた訓練を実施するなどして準備してきた。高橋晃社長(37)は「(事故で)船に乗るのが怖いとか、信用を失ったと真剣に受け止めている。知床観光の灯を消すわけには、絶対にいかない。使命感を持ち、知床観光、自然の美しさを発信していきたい」と語った。

 東京都から訪れた60歳代の男性は下船後、「知床の自然が見たくて乗った。穏やかで不安はなかった」と話した。夫婦で乗船した横浜市の80歳代の男性は「事故が起きて乗船をやめようかとも思ったが、同じ海の上を走り、弔う気持ちも込めて乗った」と述べた。

 同社は、当面は知床岬付近で折り返す長いコースは運航せず、カムイワッカ湯の滝までのコースで営業する予定。

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