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ウィシュマさんの監視カメラ映像公開 「死亡から2年たって、ようやく見てもらえる」2人の妹が語ったこと:東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞

ウィシュマさんの遺影を前に、監視カメラ映像の一部を公開し記者会見する妹のポールニマさん(左)とワヨミさん

ウィシュマさんの遺影を前に、監視カメラ映像の一部を公開し記者会見する妹のポールニマさん(左)とワヨミさん

 ベッドに寝る女性は最後、職員の呼びかけにも応じなかった—。名古屋出入国在留管理局で2021年3月、収容中に死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=の遺族が国に損害賠償を求めた訴訟の弁護団は6日、東京都内で記者会見し、国側が提出した監視カメラ映像の一部を公開した。死亡確認直前のウィシュマさんの姿を通じて、日本の収容制度のあり方を議論してほしいと呼びかけた。

◆295時間のうち5時間だけ

 「死亡から2年たって、ようやく見てもらえる。公開した映像はほんの一部だが、入管で何が起きたか知ってもらいたい。姉と同じことが二度と起きてほしくない」。ウィシュマさんの妹・ポールニマさん(28)は遺影を前に、時折声を震わせながら訴えた。

 国は、ウィシュマさんが亡くなった2021年3月6日までの約2週間分、計295時間を保管。このうち5時間分を、損害賠償訴訟を審理する名古屋地裁の強い求めに応じて証拠提出した。弁護団が公開したのは、このうち約7分、計7本の映像で、ウィシュマさんがうめき声を上げたり、職員の呼びかけに応じなくなったりした様子が音声付きで記録されている。

 出入国在留管理庁が作成した報告書によると、衰えたウィシュマさんが飲み込めない飲料を鼻から出してしまった際、職員が笑うなど不適切な行為があったとされる。だが、国側が提出した5時間分の映像には、含まれていなかった。

 もう1人の妹・ワヨミさん(30)は「なぜ全ての映像を出さないのか。裁判官には、295時間全ての映像を見た上で、判断してほしい」と呼びかけた。

 遺族と弁護団は「ビデオ映像の一部の市民への公開について」とする声明も公表した。近く国会で審議される入管難民法改正案への疑問を示し、難民認定申請中は送還されない規定の適用を原則2回までとするなど「改悪だ」と指摘する。

 弁護団の指宿昭一弁護士は、改正案に対し「到底許されない」と主張。映像については「もっと早く出したかった。自分の家族がこういう目に遭ったらどう思うか」と力を込めた。(望月衣塑子)

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