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「気分が重い」余震続く被災地は雨 眠れぬ一夜の不安と焦燥 能登半島地震 - 産経ニュース

壊れた自宅でほうきを手に後片付けをする男性=石川県珠洲市(恵守乾撮影)

石川県珠洲(すず)市で震度6強の地震の揺れを観測した地震から一夜明けた6日、断続的に雨が降るあいにくの天気のなか、被災地では自宅に被害を受けた住民らが後片付けを始めた。公民館に避難するなどして一夜を過ごした住民たち。続く余震に不安を抱えながら復旧作業に取り掛かっていた。

「また揺れた」「自宅に帰りたくない」

5日午後2時42分に発生した震度6強の地震で、近隣で家屋の倒壊が確認されたことを受け、避難所として開放された同市宝立町鵜飼の宝立公民館は6日朝までに約10人の住民が避難。その後も午後9時58分にも震度5強の地震が起こるなど余震が断続的に続いた。

同市宝立町春日野から避難してきた女性(67)は「余震が怖くて家に帰りたくないが仕方ない。雨も降っていて気分が重い。また大きく揺れないか心配だ」と表情を曇らせた。

5日の地震発生時は自宅でテレビを見ていた。地震でたんすや食器棚の中身が床に散乱していたが、避難を優先させたため自宅は散らかったまま。「昨年6月の地震よりもひどかった。余震もこんなに続かなかった。今後の生活に不安を感じる」と話していた。

余震が続いているため、公民館は当面の間は開放したままにするという。避難住民の受け入れを担当した市職員の男性(30)は「逃げてきた住民の多くは高齢者で、余震の恐怖から一晩中『怖い』『眠れない』と漏らしていた。地震が多い地域だが、今回は今までで一番大きな地震だった。精神的に疲弊して体調を崩さないか心配だ」と語った。

街中では一夜明けて、自宅の後片付けに取り掛かる住民の姿もみられた。

同市宝立町鵜飼に住む無職、元町良雄さん(71)は公民館に避難していたが、早朝に自宅に戻った。自宅は仏壇や家具が倒れて中身が散乱。竹ぼうきで床をはくなどして入ってきた土やほこりを払うなどの掃除をしたが、「あまり意味がないかもしれない。大きな地震が来たらまた汚れてしまって同じ状態になる」とこぼした。

今回の地震で自宅の柱の一部が折れてしまったといい、「地元の大工に相談したら『解体するしかないかもしれない』といわれた。60年以上過ごした家をこの年齢で離れることになると思うと残念で言葉も出ない。今は何も手につかない」と涙を浮かべていた。

公民館前の一軒家で一人暮らしをしている無職、金井英雄さん(71)も自宅を片付けていた。倒れたたんすなどの重たい家具を一人で元の状態に戻すのは難しく、「誰か若い人に助けてもらわないと元に戻すのは難しい」。

室内も土壁の一部が破損するなど被害を受けた。「地震が今後も起こるとなると、自宅にいるのも不安だ。しばらく親戚の家に避難することになるかもしれない」と話していた。(土屋宏剛、倉持亮)

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