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安倍晋三元首相銃撃年 奈良市の現場冥福祈る姿 - 日本経済新聞

奈良市で安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件は8日、発生から1年を迎えた。現場となった近鉄大和西大寺駅前には、安倍氏をしのぶ人々が早朝から足を運び、手を合わせる姿がみられた。

現場では午前8時半ごろから、自民党奈良県連の有志らでつくる団体が献花台を設置。訪れた人々は安倍氏の遺影の周りに次々と花束を供えた。午前11時からは一周忌法要が東京・芝公園の増上寺で営まれ、午後から一般参列者の焼香も受け付ける。

近鉄大和西大寺駅前の広場は事件前からの整備事業が完了し、安倍氏が撃たれた場所は道路となるなど様変わりした。今春には拡幅された歩道に花壇が設置され、安倍氏を追悼する人も見られるようになった。

午前6時すぎ、大阪市から訪れた会社員の男性(27)は1年前のこの日、突然のニュースに衝撃を受けて同駅前に足を運んだ。「あの日も暑い日だった」と振り返り、花壇前に水を供えて手を合わせた。「(安倍氏には)お疲れさまでしたと伝えたい」

現場付近に住む奈良市の会社経営の男性(43)は事件発生当時、自宅マンションから安倍氏が演説する様子を眺めていた。銃声が響き渡るのを聞いたといい「(安倍氏の)背後の警備がもっとしっかりしていれば防げたはず」と悔しさをにじませた。

事件は2022年7月8日午前11時半ごろに発生した。参院選の投開票日を2日後に控え、同駅前の路上で街頭演説をしていた安倍氏は、手製銃で山上徹也被告(42)=殺人罪などで起訴=に銃撃され死亡した。被告はその場で身柄を取り押さえられた。

事件は、警察当局による警護計画の不備を浮き彫りにした。警察庁は要人警護の基本的事項を定める「警護要則」を約30年ぶりに全面改定し、都道府県警が担っていた要人警護に同庁が積極関与する体制に切り替えた。

一方、山上被告は事件直後から容疑を認めたうえで、母親が入会し多額の献金をした世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する恨みを募らせ、安倍氏が教団とつながりが深いと思い込んだことを動機として供述したとされる。

奈良地検は約半年間にわたり、当時の被告の精神状態などを調べる鑑定留置を実施。刑事責任能力があると判断し、殺人や銃刀法違反など計5つの罪で起訴した。被告は現在、大阪拘置所(大阪市)に勾留されている。

今後は奈良地裁での裁判員裁判で審理される。弁護団によると、初公判の時期は来年以降になる見通しだ。

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