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養鶏場で高病原性疑い鳥インフル 倉敷で国内今季初 17万羽処分へ:山陽新聞デジタル|さんデジ - 山陽新聞デジタル

 岡山県は27日、倉敷市の養鶏場の鶏から高病原性が疑われる鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。遺伝子検査で確定すれば、県は養鶏場が飼育する約17万羽の殺処分を開始する。国内の養鶏場での検出は今季初めて、10月に発生するのはこれまでで最も早いという。伊原木隆太知事は陸上自衛隊に災害派遣を要請する考えを示した。

 岡山県内での確認は2007年の高梁市、15年の笠岡市、20年の美作市に続いて4例目となる。

 県によると27日昼、養鶏場の農場主から複数の鶏が死んでいるとの連絡が県井笠家畜保健衛生所にあった。死骸は約90羽に上っており、県は13羽の簡易検査を実施。うち12羽で陽性が確認されたため、遺伝子検査に踏み切った。

 養鶏場から半径10キロ圏内には他に8カ所の養鶏場があり、計約112万羽が飼育されている。県は半径3キロ圏内は鶏や卵の移動制限区域、同3~10キロ圏内は圏外に持ち出せない搬出制限区域に設定するとともに、畜産関係の車両を対象とする消毒ポイントを周辺4カ所に設ける。

 県は27日夜、対策本部会議を開催。24時間態勢で対応に当たり、風評被害の防止に努めることを申し合わせた。終了後、伊原木知事は「仮に確定すれば封じ込めが最も大事だ。関係機関と一丸となって防疫活動に取り組む」と述べた。

 鳥インフルを巡っては、9月末に神奈川県で捕獲されたハヤブサから野鳥として今季初の高病原性ウイルスが確認されている。

 鳥インフルエンザ A型インフルエンザウイルスが引き起こす鳥の病気。家畜伝染病予防法で高病原性と低病原性に区別され、高病原性に感染すると多くが死ぬ。国内では肉や卵を食べて人が感染した事例の報告はない。2004年に山口市で79年ぶりに発生して以降、20年11月に三豊市で確認された事例が最も早く、10月に発生したケースはない。

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