北海道は今夜から大荒れ外出は控えて（浜崎慎二） - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース

日本付近を二つの低気圧が進んでいて、あすにかけて北海道付近で一つにまとまりながら急速に発達する予想です。これは「二つ玉低気圧」と呼ばれるパターンで、低気圧が複雑な動きをすることから広い範囲で天気が荒れたり、天候が急変したりする特徴があります。また、低気圧が一つにまとまった後のパワーが強いので、風が非常に強まり、危険なパターンといえます。

札幌管区気象台からきょう１５日午前１１時１７分に発表された「暴風雪と高波及び高潮に関する北海道地方気象情報第３号」の中でも、「特に１６日は日本海側を中心に見通しのまったくきかない猛ふぶきや大きな吹きだまりが発生する見込みです。外出を控えてください。」という一文があります。警戒のトーンは非常に高いと考えてください。

具体的に天気の流れや警戒ポイントを見ていきます。

まずこんやは太平洋側東部で東風が強まってきます。

そしてあす１６日午前３時、釧路、根室付近で風の矢印が渦を巻いていて、低気圧の本体が通過していきます。気圧が下がることで海面が上昇する「吸い上げ効果」や、強い風で海水が陸地に吹きつける「吹き寄せ効果」によって高潮のおそれがあります。根室では２０１４年の１２月など、たびたび今回のようなパターンで高潮の被害が出ていますので、厳重な警戒が必要です。また、平均でも２０メートル以上の非常に強い風が吹き、たて付けの弱い屋根が剥がれたり、看板が飛ばされたり、強風で電線が切れて停電したりするおそれがあります。さらに、このパターンではオホーツク海側で、北東の風に乗って雪雲が次々と吹き付けて大雪になることがあり、あすの朝は一気に積雪が増えているおそれがあります。

あす午前９時、道東の低気圧が北上すると今度は日本海側で吹き返しの西風が非常に強まります。湿った雪が降って猛吹雪になり、見通しが全く効かなくなるおそれがあります。

そして、低気圧が北海道付近で停滞することで、日本海側の猛吹雪はあさって１７日まで続く見込みです。

ここからは警戒ポイントをお伝えします。

高潮に対しては、沿岸付近の方は土嚢を積んでおくなどの浸水対策をしておく、また、高潮のピークはあすの明け方の暗い時間帯と予想されているので、明るいうちに安全な高い場所に避難しておくということも大切です。

そして猛吹雪に対しては、天候が悪化しているときは外出を控えるというのが一番の対策です。そのためにも、きょうのうちに暴風雪が過ぎるまでの３日分程度の食料を確保しておく、携帯電話を充電しておいたりラジオを用意しておくなど情報を取得できる手段を確保しておくことが大切です。

そして最後に、「疑似好天」にも気を付けてください。

この「疑似好天」は、二つの低気圧の間に入ったときに一時的に天気が回復することで、その後急速に天気が荒れてきます。疑似好天で嵐が過ぎ去ったと勘違いをして外出をすると、その後の天気の急変で命を落としてしまうこともあるのです。そうした意味でも最新の情報を確認しながら、低気圧が過ぎ去って天気が回復するまで警戒を続けてください。

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